「凄い換気扇ができました!」
「これからは樹脂製トリプルLow-Eガラスです」
「こんな地盤改良工法があるんですよ〜」
「薪ストーブはいらんかねぇー」
忙しいと玄関先でお断りする場合もありますが、面白そうなモノですとついつい長話をしてしまいます。そんな新しい物に対してフレンドリーな立場を維持しているボクですが、苦手な建材も存在します。その筆頭が「輻射系」です。
「建物に侵入する熱の多くは輻射ですので、この銀色のシートを貼るとこんなに省エネになります」とか、「この塗料を塗ると断熱性能が大幅に増加します」などの不思議な建材の多くが【輻射熱】という素人には難解なキーワードで包まれて、よく分からないけどなんとなく良さそうなオーラを発しています。
先日事務所に届いた質問も「輻射系」建材についてでした。工場の屋根に塗ると夏場の屋根表面温度が20℃低くなるという、NASAが開発した特殊セラミックが配合された塗料です。ねっ、なんとなく良さそうでしょう。HPでは特殊セラミックを掌に載せてガスバーナーで焼くという奇抜なパフォーマンスも見せています。
工場などの大規模生産施設は、用途にもよりますがほとんど断熱していません。内部には熱を出す機械類も多く、冬の寒さ対策より夏の暑さ対策が重要になります。その場合は、屋根表面温度は重要です。夏の直射日光を少しでも反射させることで屋根表面温度が下がれば、屋根材がそのまま天井となる室内環境は大幅に改善されます。天井が60℃になると輻射熱が天井から降注ぎますので、エアコンで室温を下げただけでは体感温度は下がりません。
それでは住宅の場合はどうなるでしょう?
屋根材の下に天井材があり、その間には断熱材が充填されてあります。ボクはグラスウールを20cm入れています(もちろん寒冷地で設計する場合はもっと厚いです)。さらに、屋根材の熱が室内に伝わらないよう屋根通気層や棟換気などを設け、屋根表面温度が上昇してもその熱が外に廃棄されるよう配慮しています。
屋根材に輻射塗料を塗ると夏期の快適性は程々に確保できますが、冬の夜は何の効果もありません。(室内からの輻射熱を反射するとの反論もあるかもしれませんが、住宅の屋根材の下には合板や板材が密着していますので、そこから伝導する熱の方が多くなるでしょう)屋根に断熱塗料を塗る効果は暑さ対策には有効ですが、屋根面(又は天井面)の断熱性能をきちんと確保すれば年間を通して快適になります。そんな理由から、まずは建物断熱性能の確保を優先することをお勧めします。その上で更に省エネを目指すために断熱塗料を施工することについては何も言いません。ボクならその費用はキッチンのグレードアップに使いますけどね(←言ってる)
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追記:
知り合いの建材屋さんに
「銀色防水紙の熱性能は外壁のを濃い色にするか薄い色にするかの差より小さい!」
と言ったら、「あれはオシャレ目的!」と返された。
住宅の価値観はこのように様々なのですよ(笑)
業務連絡:
間もなくHPをリニューアルします。古いサイトもそろそろ見納めですぞ!こちら♪
【ウンチク-A断熱の最新記事】






廃塗料について調べていてこちらのブログへたどり着きました。
記事のほう、大変興味深く読ませていただきました。
勉強になり助かりました(^^)ありがとうございました。