2006年09月16日

神谷の家07

今回もスケッチです。
前回の汚いスケッチを見て
「なぜキレイにまとめない?」と思う方もいるでしょう。
低価格の家ですから、もちろん設計料も低価格です。
しかしそれが理由の全てでもありません。
お客様は、CADの図面に完成を見ます。
始まっても無い打ち合わせなのに終わりを期待します。
そして、重箱の隅をつつくようなことを気にしだします。
あくまでも最初の叩き台なのです。

私は、敷地を見て、そこにあるべき建物の原型をぼんやり示すところから、
設計を始めたいと考えます。
さらに、そこに至った思考の残像も残しておきたいので、
淡い色の色鉛筆から描きはじめ、少しずつ濃い色を重ねていく手法をとります。
1日中これをしていると、仕事が溜まりますので、
1日1時間とか区切って作業します。
3案をよく見ると、日付が全て違います。

制限時間を設けると、
偉い建築家のお気に入りの建物とかを思い出して、
なんとなく敷地においてみたり、
描きはじめはいつもこんな感じです。

前回作成した3案を、お客様に提示し打合せをしたところ、
当選案は「A案」に決定です。


さて!
本格的な設計業務が始まります。
A案をベースに、お客様との打ち合わせを数回行いつつ、
木材加工の工場とも納まりについて打ち合わせます。

pura005.jpg

pura006.jpg

こうして徐々にですが、ローコスト化をにらみながら、
部品化の純度を高めていきます。

@ 
壁のパネルに内装の板を工場で取り付けてしまい、
壁パネルはめ込みで、内装工事が完了することにしました。
つまり、室内側から見ると、木の骨組が見えますので、
真壁づくりと言えます。
ベニヤの壁の家をお客様と見に行き、納得していただきました。
「家具」「絵」などで、壁が見えなくなるのも事実です。



A
既製品の窓の高さ(220cm)を梁下ぴったりとして、
小さな壁をつくらない。



B
天井が低くなってしまうので、
2階床合板を1階の天井とし、天井をつくらない。



C
不要な扉は作らない。



D
間仕切りの小さな壁はあけたままとし、
家全体の通気性能を確保する。
部品化により、大工工事をどこまで減らせるかを検討する。



平面を調整しながら、こんなことを考えていくのですが、
お客さんをビックリさせないように、事前にスケッチを用意します。

pura007.jpg

pura008.jpg

別にお客様をだますつもりはないのですが、
お客様は話していると当然欲が出てくるのです。
「○○をした場合は、いくら高くなりますか?」
「△万円ならやってもらうか!」
なんて調子で、どんどん目移りしてしまいます。
夢が膨らむと予算を完全に忘れてしまうお客様に苦労してきたものですから
特に低価格の場合には、
お客様から出された条件をお客様自身が理解できるまでは、
夢を壊さない範囲で慎重に話を進めるべきだと考えています。
お客様のお金を預かり、
どこにいくら使うかを決めるのも設計の仕事ですので、
責任重大なのです。


つづく


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posted by TOY-order at 07:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 現場レポ_神谷の家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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