2006年09月16日

基礎断熱のすすめ 02

コンクリートのマンションの最上階で、
夏、エアコンが効かないほど暑いのは、
屋上のコンクリートが太陽熱で温められて、
夜になっても冷めないことが原因です。
断熱の位置と厚さに問題があります。


例えばコンクリートの外断熱の建物があったとします。
冬季に太陽の光で室温が上がりますが、
でもこの熱は、コンクリートに吸収されて、
急激な温度上昇にはなりません。

おまけに、吸収された熱は日が沈んでから徐々に放出されますので、
夜まで暖かさが保たれることになります。
太陽熱で部屋の温度が急上昇することを「オーバーヒート」と言います。
いくら暖かくてもこれでは不快です。
コンクリートの外断熱工法は、
この「オーバーヒート」を防ぐ特性があるのです。
エネルギーには密度があります。
たとえば@〜Bのポットをイメージしてください。

@ 90℃のお湯 1リットル
A 45℃のぬるま湯 2リットル
B 23℃の水 4リットル

@とAのポットは、どちらもエネルギー量は同じです。
@があればではカップラーメンが作れますが、Aでは無理です。
お風呂なら@でもAでもできます。
エネルギー量はBが一番多いですが、ほとんど利用価値がありません。
この場合のエネルギー密度は@→A→Bの順に小さくなります。
@はAやBにできますが、AやBを@に戻すことはできません。

では、家には@のお湯だけ用意すれば十分かというとそうでもありません。
@が最も熱が逃げやすいですので、必要以外持つべきではありません。
たとえば、
お風呂に必要な温度はAです。
断熱性能のいい家で温水暖房する場合のお湯の温度もAで十分です。
快適な床温度は20℃程度ですし、
上手に暖房すると、冬の室温は20度以下でも快適になります。
(とにかく日本人は、暖房が下手!)

@のエネルギーを得るためには、電気・ガス・灯油などと給湯設備が必要です。
Aのエネルギーでしたら太陽と太陽熱温水器でも可能です。
Bのエネルギーでしたら太陽熱をコンクリートに直接当てるだけで
集めることができます。
設計者の腕の見せ所です。

つまり、AやBでできることを@でするのは、
「もったいない」ということです。
おまけに低密度のエネルギーを大きな器に蓄える方法は、
1℃上げるのも容易ではありませんので、
オーバーヒートになる心配もありません。
太陽熱利用の蓄熱暖房は非常に理にかなったローテク設備なのです。

では、熱容量の少ない木造の家ではどうでしょう?
木造は昼間の室温を夜まで保つことが非常に難しい構造といえます。
そこで着目したのが基礎のコンクリートです。
ここは木造住宅の中でもっとも容積比熱があり
熱容量を確保しやすい部位なのです。
基礎断熱で床下空間を有効に活用すると、
安定した室内環境を計画することができます。

基礎形状は、ベタ基礎・布基礎どちらでも断熱効果は同じですので、
敷地条件や予算で決めてかまいません。
ただし、ベタ基礎の根入れ深さが浅いと、地面を伝って熱が逃げるので注意しなければなりません。
私は、ベタ基礎場合でも、
断熱材が地面の中に30cm以上入るように設計しています。

基礎断熱シリーズ第二弾いかがでしたか。
次回は「基礎断熱のメリットについて」です。

お楽しみに。


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posted by TOY-order at 08:06| Comment(0) | TrackBack(0) | ウンチク-B基礎断熱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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