2006年09月16日

基礎断熱のすすめ 06

このブログに今まであえて書かなかった言葉の1つに「気密」があります。
一般の建て主さんには、印象の悪い言葉です。
悲惨な欠陥住宅の映像と一緒になって、
脳の深いところに刷り込まれているようで、
設計のたびに説明に苦労しています。
基礎断熱を説明するのに避けられないので書くこととしました。
(うまく伝わるか心配です。)

@ 基礎の気密性能の考え方と重要性

冬季間の家の内と外の最も大きな違いは温度です。
家の中では暖かい空気が常に上昇し続けますので、
上のほうにスキマがあると熱はどんどん逃げていきます。
逆に家の下のスキマからは冷たい空気がどんどん入ってきます。
(無風なら中間のスキマは空気の出入りはわずかです。)
この空気の出入りを少なくするのが気密層です。

木造の家はコンクリートで基礎をつくった上に、
柱ぐらいの大きさの木を横に敷きます。これが土台です。
土台には「ヒバ」などの腐りにくい木を使うことが多いです。
この、基礎と土台のスキマが、基礎断熱の家の快適性に大きく影響します。

例えば、床面積40坪の高気密の家を計画する場合、
家全体のスキマ面積は、260cu以下にしたいところです。
それ以上大きいと、強風時や外気温が低いほど換気量が増えてしまいます。
計画換気が成り立ちにくいのです。

40坪総2階建ての家の、基礎外周長さは約40mあります。
基礎天端が凸凹で、土台との間に平均0.5mmの隙間ができると、
その面積は200cuになります。目標の気密性能の確保は無理です。
このスキマは、冬の快適性に特に大きく影響する部分のスキマです。

基礎の上面の精度は建物の性能に大きく関わることを知っておいて下さい。


A 気密パッキンと基礎の精度

基礎の上面を平に仕上げるにも限界があります。
通常は土台と基礎の間にゴムを挟んでスキマを無くします。
このゴムが気密パッキンです。

気密パッキンは、2mm程度のスキマなら塞いでくれます。
基礎断熱の家の快適性を確保するならば、基礎の上面の精度を測るべきです。
2mm以上の凸凹がある場合はモルタルで調整しましょう。
また、土台を止めるアンカーボルトの間隔を、180cm程度にすると、
パッキンの弾力により土台中央部が持ち上がってしまいます。
アンカーボルトは90cm間隔とするべきです。
(これは、外周部だけで問題ないです)

誤解を恐れずに言ってしまいますが、
ここで言っている基礎上面の凸凹とは、
建物全体の高さの差のことではありません。
仮に基礎全体で3mmの高さの差があったとしても、
アンカーボルト間での凸凹が1mm未満であれば気密性能は期待できます。
重要なのは、アンカーボルト間毎の精度だといえます。

私は、土台設置前の基礎上面の測定を1mの鋼製の物差しで行っています。
これを、基礎に置き物差しとの間に大きな隙間がないことを確認するのです。
建物外周に物差しを滑らせ、一周するのに約5分。
誰でも一人で簡単に確認できるので、覚えて損はない方法だと思います。

基礎断熱シリーズ第六弾いかがでしたか。
次回はシリーズ最終回「床下乾燥の工夫について」です。     
お楽しみに


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posted by TOY-order at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ウンチク-B基礎断熱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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