2006年10月04日

ビルの断熱改修03

ビルの断熱改修の話です。
ビルといっても、鉄筋コンクリート3階建て、
床面積1200平方メートルの建物です。
詳しくはバックナンバーを読んでください。

今回は断熱改修の種類について書きます。
建物の熱は、暖かいほうから冷たいほうへ移動します。
冬は室内から外へ移動し、夏は逆向きに移動します。
断熱性能とは熱の移動量を意味します。
性能がいい建物は熱があまり移動しませんが、
性能が悪いとどんどん熱が移動します。
建物の中の温度を一定に保つためには、
熱の移動量に合わせた空調設備が必要であり、
省エネに配慮するのであれば断熱性能の検討が重要になります。
断熱性能は断熱材の厚さで決まります。
性能のいい断熱材を使えばそれほど厚くなくても性能は上がりますし、
性能が低い断熱材でも十分な厚さが確保できれば性能はよくなります。

性能がいい断熱材とは主にボード系と呼ばれる物です。
発泡スチロールのような板状の断熱材です。
スタイロフォームカネライトフォームネオマフォーム等が有名です。
マンションなどコンクリートのビルの断熱には、
ほとんどボード系断熱材が使われています。

ボード系と比較して性能が低い断熱材に繊維系断熱材があります。
グラスウールロックウールがその代表商品です。
一般に、木造住宅用断熱材です。
その他に植物繊維や羊毛などを原料にした繊維系断熱材もありますが、あまり一般的ではありません。西方設計さんが詳しいです。



なぜ、繊維系断熱材はビルに使われないのでしょう?

答えは簡単、
コンクリートの建物の断熱材は壁の内側に入っているのが一般的で、
部屋を広くするために、断熱材は少しでも薄いほうが都合いいのです。
壁の内側断熱の建物で断熱性能をよくすることは、
部屋を狭くすることであり現実的ではありません。
繊維系断熱材なんて絶対にありえないのです。
つまり、内側断熱の建物の断熱性能向上には厚さの限界があるのです。

コンクリート建物の断熱性能を確保できるのは壁の外側断熱工法です。
これは改修の場合でも同じですが、これにも問題があります。価格です。

断熱性能向上による断熱材の材料価格の増加と、
外の仕上げ材料費の増加です。
コンクリートの外壁は塗装するだけで仕上げることができたのと比べると
大幅な増額になります。

ボード系断熱材メーカーは、
壁の外側断熱をいかに低価格で仕上げるかを考えました。
(建築基準法はここで緩和されたのです。)
そのとき繊維系断熱材メーカーは、
ビルの外側断熱を全く視野に入れていませんでした。
長くなったのでこの辺で終わります。

次回予告:外断熱工法の種類について。その2     お楽しみに!
↓面白かったらポチッ↓

にほんブログ村 住まいブログへ
posted by TOY-order at 18:53| Comment(0) | TrackBack(1) | ウンチク-E大型物件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック


Excerpt: 植物繊維植物繊維(しょくぶつせんい)は、植物からとれる繊維である。主成分はセルロース。主に綿、麻、コウマ|ジュートがある。特徴は、丈夫、熱や洗濯に強い、しわになりやすい、縮みやすいなどがある。近年では..
Weblog: クラフト材料の字引
Tracked: 2007-08-07 13:03
断熱だけではありません。 ちゃんとデザインもするんですよ! 豊田設計事務所のHPはこちら
by blog-parts fab.
[PR]春日部市 不動産
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。