古新聞を繊維状に砕いた断熱材があります。
『セルロースファイバー』といい
環境負荷の小さな断熱材として注目を集めています。
先日、その施工中の様子を見ることが出来ましたので報告します。
↑建物は低価格の賃貸住宅です。
低価格なのに高価な断熱材を何故か使っています(笑)さて、
断熱材ですが、素材が古新聞ですので『ねずみ色』をしています。
↑ちょっと見えにくいですが、この粉末です。フワフワの粉末ですので
このままでは壁や天井に充填することができませんから、
断熱材を充填する部分をあらかじめ袋状に加工し、
そこにコンプレッサーからホースで充填していきます。
↑天井の断熱材充填スペースを加工中断熱厚さを厚くすればこんなに複雑な加工はいらないのですが、
短冊状のシートを木の下地の間にしっかりと固定していきます。
この後、機械で断熱材を詰めてもシートが外れないように、
ガスで打つホチキスの親分のような機械(?)を
マシンガンのように打ちまくります。
驚いたのは、このシートは空気をバンバン通すことです。
寒冷地では壁内結露を防ぐために壁の室内側には
『湿気を通さないシートを貼る』のが標準です。
しかしこの断熱材は、水蒸気を吸着するので壁内結露の心配がなく、
室内が乾燥するとその水蒸気を吐き出すため
調湿性能があると言われています。
(ウロオボエです。違っていたら指摘してください)
↑断熱材を圧送するコンプレッサー作業は二人一組で行います。
一人が断熱材を送り、もう一人が断熱材を壁に充填していきます。
↑断熱材を送る側の人現場はかなりホコリっぽく、全員マスクをして作業しています。
体に害は無いそうですが、
できれば吸いたくないですので撮影中は息を止めていました(ハハハ)
↑断熱材を受ける側の人シートに小さく開けた穴にホースを挿し込み、
シートが少しふくらむ程度まで充填します。
この辺は作業員の『カン』だそうです。
なるほど、内側からかなりの圧力がかかりますので、
先程のマシンガン打ち機が必要になるわけです。

↑断熱材を充填した穴の処理これで断熱工事は完了です。
自分でしっかり確認したわけではないので、
ここで書くべきかためらいつつ言わせてもらいます。
セルロースファイバー工業会のページを読むと、
湿気は材料の木質繊維内に拡散するとあります。
寒冷地の断熱材は、室内側が20℃のときに、外気側は氷点下になります。
グラスウールのような断熱材の場合、
壁内結露は外壁近くで凍結し様々な問題を引き起こしました。
そのため現在は、
壁の中に水蒸気ができるだけ入らないように気を使っています。
セルロースファイバーも断熱材の温度は同じのはずです。
違うのは、木質繊維で湿度を吸うところ!
確かに、木の柱は氷点下でも問題なく建っています。
『柱が凍ってどうにかなった話』は聞いたことがありませんので、
その理屈だといわれればそれ以上反論できません。
でもさ、
壁の中で湿度調整するとか言って、
内装仕上げが『石膏ボード下地・ビニールクロス貼り』では、
そこでほとんど防湿してしまうように思えます。
(↑これは論点がずれてます。イチャモンですね)
追記:
私の個人的な意見ですが、
『調湿は内装材でしたい!』土などの左官材料、無垢材、和紙などは、湿度を調整する素材です。
ただし、
夏の多湿状態に太刀打ちするほどの効果は期待できず、
日照調整や、通風、断熱など、
小さな工夫の積み重ねでようやく体感できるかできないかのレベルになるもの!
冬季間の乾燥対策にしても、
もともとの湿度が少ない状況では、吐き出される水蒸気にも限度があります。
エアコンのドライ運転や、加湿器には
ちょっとやそっとでは太刀打ちできないのだ!機能性建材のなんとなく良さそうなキャッチコピーに釣られないよう、
冷静な判断力を常に磨いておきたいです。
話がだいぶ逸れましたので、今日はこの辺でおしまい。

posted by TOY-order at 22:14|
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