2008年07月04日

FF暖房機

建物の断熱性能を確保しても、
熱が全く逃げなくなる訳ではありません。
「断熱材」なんて書くと、熱が逃げないようなイメージですが
実際は内側と外側の温度差を長時間保たせる
「保温材」と書くべき建材なのであります。
つまり、断熱材だけでは建物は暖かくなりません!

おまけに24時間換気設備などという
「保温」と逆の機能を持った設備機器の設置が義務付けられており
室温はどんどん外気温に近づいていくのです。
超高断熱化と生活廃熱を最大限活用する設備を導入しても
暖房費ゼロの家はなかなか造れませんので
私は黙って暖房設備を計画することにしています。

さて、
ここで書く「暖房」とはもちろん全室暖房のこと
家中どこにいても寒くない環境!
少し前までは、家中が室温一定などと考えていましたが、
寝室は少し温度が低い方が快適とか、
脱衣室は使うときだけチョット高めにとか、
物足りないときは小型の電気ストーブを使って等々、
心地よい温度差を計画するようになっています。

そのため暖房設備選びはかなり慎重です。
「空気を汚さない」「空気を動かさない」これが最低条件ですので、
開放型のストーブやエアコン、ファンヒーターなどは使用不可!
温度の微調整が出来ないようなエネルギー密度の高い機器もダメ!
(夜間電力の蓄熱暖房機ね)
耐用年数が違うモノの中に設備を埋め込むことも納得できない!
(床暖房・電気土間蓄熱暖房)
これでかなり選択の幅が減りました。

それらを検討すると
どんなエネルギーに対しても対応可能な温水暖房パネルは
かなり優秀です。
構造躯体や仕上げ材と絡まない位置に
温水暖房用パネルを配置するとメンテナンス時に便利ですし、
パネルを床下に配置すれば暖房機が邪魔になることもありません
床下のコンクリートに蓄熱されますので
室温はさらに安定するという付加価値まで付いてきます。
熱源は何でも良し!(私は主に灯油ですが、電気、ガスも可)

今のところ、これが一番お気に入り「床下放熱暖房システム

問題点は価格!
最近さらに値上げして「2万円/坪」を超えてしまいました。
ローコスト住宅には絶対に使えません。

断熱性能を十分確保すればFFストーブ1台でも
全室暖房は可能ですが、暖房機がある部屋から暖まりますし、
いわきは日照時間が長く真冬日が殆どありませんので
長時間暖房を勧めても実施されません(日差しが温かいのよ)
建物全体に熱が行き渡りやすい建物形状と断熱性能、
さらに暖房運転のコツさえ掴めばこれでも十分快適です。
あぁ〜
FFストーブで全室暖房はなかなか大変ですね。
おまけに燃料「灯油」だし!
ハイベックがリーズナブルでお勧めです。
床下暖房の半額以下!

さらにこの半額で同じ能力のファンヒーターが手に入りますが、
熱風を吹き出しますので、
上下の温度差、不快な足下の気流感などの原因であり嫌〜ぃ。
(これは無いね)

サンポットには、
FFストーブの排気口の熱を回収して床暖房のパネルに使う
何となくエコなストーブもありますが、
所詮廃熱を回収したエネルギーですので
ホットカーペットのような形状の温水ソフトパネルしか付きません。
(温度もそれほど上がらないとのこと)
夏も敷きっぱなしで、段差11mmではちょっと無理ですね。

それなら、
ストーブと小型ボイラーが一体になった「カベックツイン
ストーブの扱い安さと床下暖房の室温安定性が同時に得られる!
数年前に何台か使いましたが、
せっかく床下にパネルを配置しても
皆さん使い勝手のよいストーブしか使いません・・・
床下にお宝眠らせたままなのよ・・・しかも当然高価!

と、ここまで書くと私の暖房の選択肢は
@ FF式の反射型ストーブ
A エントツ式の暖炉(←これ憧れる人多い!)
B 床下温水暖房
となりますね。

FF式は排気口が外ですので非暖房シーズも固定なのが嫌だけど
我慢するしかないところ。
別売りで簡易な着脱ユニットもあるようだけど、
日本人はこの手の自己責任を極端に嫌うのよね。

今回はサンポットの回し者のような文章です(笑)

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追記:
今日「小名浜の家」の減額打ち合わせで
B番の暖房を@番に変更するために話した内容です。

お客様はまだ悩んでいます。
予算を無視してB番の良さをアピールしすぎだった・・・(反省)
posted by TOY-order at 16:38| Comment(0) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月05日

係数を間違えていました・・・スマン

先日「係数」というタイトルで文章を書きましたが、
NEDOの申請書をつくっていたときに
机の端のほうで計算した答えが面白かったので文章にしたのですが、
電気の1次エネルギー消費量を計算するための係数でした。

ゴメン
文章は修正しようと思ったのですが、
文章にするような結果となりませんので削除します。
いちろ〜さんの指摘が無かったら
今も生き恥をさらし続けているところでした。

断熱性能を計算していると、
建物の総エネルギー消費量が気になり始め
以前設計した家に暖房エネルギー消費量計を設置するなど
本業以外の研究に片足を突っ込んでいます。
先日、最初の家の調査結果がある程度まとまりましたので
その値とオール電化住宅のエネルギー消費量を比較してみようと
灯油の単位「リットル」を
熱量「MJ」や電力消費量「kWh」に変換してみたのですが、
電力消費量「kWh」を熱量「MJ」に変換するための係数を
別の資料にあった係数と取り違えてしまいました。

これもいちろ〜さんの指摘通りで
NEDOの補助申請書にあった「係数:9.76」を使いました。
これですと、電気を作るためのエネルギー消費量が算出されます。
正しくは「係数:3.6」です。
この資料も、申請書をつくるために机の上にあったのに、
計算結果が面白くて自分を見失ってしまった・・・

オール電化住宅との比較ですが、
総エネルギー消費量での大きな差は確認できませんでした。
逆に私のお客様がたくさん消費している結果になっています。
建物の性能の差は無いと自信を持っていますので、
生活スタイルの差ではないかと考えています。
もうしばらく調査を続けて信頼性のある文章に仕上げます。

とにかく
ゴメン!

追記:
NEDOの書類はどうにか締め切りに間に合いました♪
posted by TOY-order at 15:07| Comment(2) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月25日

電気代は何故値上がりしないのだろう?

灯油を使う暖房システムを好んで設計していますが、
ここ最近の灯油価格高騰に困っています。
ブログ仲間の「お気楽建築士の建築日記さん」の記事に
暖房工事の初期投資と維持費の合計価格についてありましたので
ちょっと検索してみました。

資源エネルギー庁の2007年版エネルギー白書
二次エネルギーの動向に次のグラフがありました。

214-1-6.gif
(クリックで大きくなります)

なんと、
石油から作られた電気は
電力10社を合計すると11%しかないのだそうです。
火力発電所は石炭とLNG(液化天然ガス)がメインで
全体の50%を発電しています。
残りの約40%が原子力と水力です。
だから値上げしないのか・・・と理解しかけていたら、
電力事情に詳しい友人からこんな情報がありました。

油焚きの発電所はほとんどが休止しています。
しかし現在の原子力問題から、
廃棄ギリギリの油焚きユニットが復活させられています。
おそらくこの復活が無ければ去年の夏は停電していたでしょう。
去年の東京電力は赤字だったそうですし、
今後電気の値段が上がるのは時間の問題かもしれませんよ?


あれれ、
オール電化が普及しすぎると
ちょっと困ったことになりかねませんぞ〜〜!
電気の暖房にちょっと心動かされそうになりましたが、
エネルギー事情をもうしばらく静観することとします。

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追記:
2月20日(水)にしゃべりの仕事がありますので
ネットで「○○白書」なるものをたくさん漁っています。
図面が手に付かない・・・(←ォィ!)
posted by TOY-order at 00:55| Comment(3) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月21日

暑い暖房は不快である F

体感温度を室温より高くする方法ってありませんかね?

暖房エネルギーは室温に比例しますので
室温が低いのに暖かく感じることができるような環境は
かなり省エネであるといえます。

そんなわけで探してきましたよ〜〜♪
体感温度計算機」(←ドラえもん風に読むといい感じです)

[室温]と[湿度]と[気流]を書き込むと[体感温度]が計算されます。

例えば
室温20℃ 湿度50% 気流0m → 19.7℃
ほうほう、ほぼ室温ですね。
しかし、全室暖房でこの湿度はちょっと厳しいですね。

室温20℃ 湿度40% 気流0m → 19.3℃
あら下った・・・
室温20℃ 湿度30% 気流0m → 18.8℃
さらに下った・・・

おまけに微妙に気流があったりすると、
室温20℃ 湿度40% 気流0.2m → 17.4℃
もっとひどい気流の場合
室温20℃ 湿度40% 気流0.5m → 16.3℃

「冬の気流」恐るべしです。

ちなみに、
18℃の部屋を20℃として過ごす方法(←有り得ないけどね)
室温18℃ 湿度100% 気流0m → 19.9℃

というわけで、
最初に書いた「室温より体感温度を高くする方法」ですが、
方法は無いわけではありませんがかなり大変です。
でも、冬に体感温度を低くしない工夫でしたら簡単ですので、
ぜひ試してみてください。

「体感温度計算機」楽しすぎます♪

(おまけ@)サウナ
室温90℃ 湿度10% 気流0m → 56.5℃
ほうほう〜 なるほど耐えられるわけだ!

(おまけA)冬の外
気温5℃ 湿度50% 気流2.0m → −1.2℃
うほっ!湿度が高いほど寒い〜〜!

(おまけB)ついでに夏の計算もしてみよう
室温28℃ 湿度90% 気流0m → 28.2℃

室温28℃ 湿度50% 気流0m → 25.3℃

室温28℃ 湿度90% 気流1.5m → 25.3℃

室温28℃ 湿度50% 気流1.5m → 22.8℃
除湿と通風がポイントなんだね♪

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追記:
前回書いた寒がりの人が住む家の条件を計算して見ましょう。
室温が高くなると湿度は低くなるので、35%
気流は毎秒0.3mと仮定します。
かなりアバウトな数値ですが、いいところかもしれませんよ(笑)
室温24℃ 湿度35% 気流0.3m → 20.2℃

暑い暖房は不快ですね!
まだまだ続きます。
posted by TOY-order at 17:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

暑い暖房は不快である E

暖房の設定温度を上げると室温はどうなるでしょう?
「高くなる?」
んまぁ〜
温度計をだけを見れば高くなるかもしれませんが、
そんなに簡単ではありません。
極端に室温を上げようとすると様々な現象が襲ってくるのです♪

まず、
家の中と外気温との差が大きくなりますので
建物から逃げる熱の量が増えます。
つまり壁や窓の表面温度が下るのです。
もちろん設定温度が低いときより下ることはありません、
室温との差が大きくなるということです。

この温度差は問題ですよ!
部屋の空気が壁面に近づくと冷され重くなり落ちるのです。
大きな窓面では特にたくさん落ち始めます。

落ちた空気は床面を這うように進み
暖かい空気を上へ上へと押し上げます。
そして部屋の中の空気の流れは徐々に加速し始めます。
暖かい空気は高い部分に集まり、
壁面で冷された空気は床面をザワザワと動き続ける部屋って、
断熱性能が悪い家と一緒じゃない?

そうなんです。
暖房の設定温度が高い家の内外温度差は
寒冷地での内外温度差に近くなります。
つまり、温暖な地域向けの断熱基準で建てる家を
そのまま北国に建てたのと同じ状況なのですので、
断熱基準が満たされません。
当然その家は断熱性能の悪い寒い家となるのです。

設定温度の高い家に住みたいのでしたら
建物の断熱性能をさらに良くしなければなりません。
ただしこの家は工事費も光熱費も高くなります。
なんだかもったいない話ですよね?

室温をできるだけ上げない生活は
室内の温度差や気流感を減らし省エネにもなっています。
断熱性能が確保された暖かい家は
住みこなしを意識することが最初の課題です。
頑張ってください♪(←誰に言ってるのでしょう?)

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追記:
このシリーズも徐々に佳境へと近づいてきました。
次回はさらにマニアックな資料を用意します。
(既に初心者向けではないですね)
posted by TOY-order at 16:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

暑い暖房は不快である D

冬に快適な家をつくるためには「暖房計画」が重要です。
大型電気量販店に行って、
「8帖の部屋だから10帖用のエアコンを買えば大丈夫〜ぅ♪」
って、こんなのは暖房計画ではありませんっ!!

外が寒いときに家の中を暖かくしたいわけですから
中と外の温度差を把握するところから始めましょう。

数年前までは各地の測候所に行って
過去の気象データを閲覧するしか方法がありませんでしたが、
今は「気象庁のHP」で閲覧できます。

まずは、
漠然と数値だけ見てる前に他の地域との差を確認しましょう。
平均値分布図のページから1月の平均気温日照時間あたりが
参考になりますょ!

福島県でも西側の地域になると
北海道の南側と変わらない寒さの場所もありますね。
暖房の前に、このことを意識した家づくりをするべきです。
それから、
暖かい地域だからといって安心できない条件もあります!
私は以前に「極端な寒がりの人」の家を設計したことがあります。
暖房の設定温度が3〜4℃高いのです。
家に入るとムワッとするほど暑いのですが
お客様は「リビングのこの辺りが寒い!」などと怒っています。
この家の室温と外気温の温度差は
一般的な暖房温度の家より3〜4℃大きくなりますので、
暖房計画は気温が3〜4℃低い地域を参考にしなければいけません。

当たり前に設計してしまった暖房設定温度が高い家は、
暖房すればするほど寒くなる現象が起きるんですよ〜〜!
この現象については次回詳しく書きますね。

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追記:
私が住むいわき市は冬季間の日照時間が魅力です。
そんな地域特性を活用した家づくりは住んでからも楽しいです。
そんなちょっとマニアックなことを考えている地元の仲間と
家づくりのグループ「プロジェクト3.9」をつくりました。
詳しくはいわき家ナビからどうぞ!
posted by TOY-order at 15:14| Comment(2) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月10日

暑い暖房は不快である C

少しだけ「夏の話」をします。

暑いと体から汗が出ます。
あれは「体温調節のため」と習ったと思いますが
何故汗で体温調節ができるのでしょう?
答えは「気化熱」です。
体の表面にある汗が気体に変わるとき
大量の熱を体から奪っているのです。

予防接種前のアルコール消毒が最もわかりやすい例ですね。

体温調節が上手な人は
滴り落ちるほどの汗をかいたりしません。
滴になる前に気化させるようになると「夏の達人」レベルです(笑)

初心者が達人レベルに気化熱を活用するコツを紹介しましょう。
「風」です。
風向きを調べるときに指先をペロッとなめたりしますよね?
指先は風の当たる面から乾いていきますので
気化熱により風が当たる面が最初に冷たくなります。

この話を読んで空気が流れている場所を意識しはじめたなら
もう初心者ではありませんょ!
(この手の話は夏に書くべきですね)

さて、話を「冬」に戻しましょう。
人の肌は汗が出ていなくてもある程度の湿度を持っています。
つまり肌に風が当たれば気化熱が発生し体の熱が奪われます。
エアコンやファンヒーターなどの温風も
気流であることに変わりありませんし、
強引な暖房などにより発生する「対流」も不快な気流だといえます。

環境工学の教科書には
「気流により体温が奪われるため
体感温度は流速が早いほど実際の室温より低くなる」とあります。
つまり
温風暖房での生活は室温を高くしないと快適にならないと
読み替えることができます。

「冬の達人」の方たちは気流の少ない環境を好みます(笑)

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追記:
私の事務所では
足もとのセラミックファンヒーターの風が
スネの辺りを強力に炙っています。
「紺屋の白袴」と言えば聞こえはいいですが・・・
posted by TOY-order at 04:33| Comment(4) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月09日

暑い暖房は不快である B

家族の誰も寒がっていないのに
外出先から車で帰ってきた人は家に入るなり「寒い」と言います。
逆に歩いて帰ってきた人は「暖かい」と言います。
同じ温度でもほぼ同じことになります。

体感温度の仕組みを知るとその理由がわかってきますょ!

自動車の中は小さな空間ですしエンジンが熱を出しますので
暖房はかなり簡単です。
そもそもエンジンの廃熱ですのでガンガン暖房しても
燃費にはそれほど影響がないでしょう(未確認情報です誰か教えて)
そんな環境で過ごすと体は体温を保つために
熱を出すことを控えるようになります。
そのまま温度差がある部屋に移動すると
体から熱が奪われる量が増えますので
脳は「寒い!」と信号を発し生命の危機に備えると言うわけです。

外を歩いている人は、
体温を外気温に奪われ続けていますので
体は熱を発し続けています。
その人が家に入れば「暖か〜い」と感じて当然なのです。

ねっ!
体感温度って面白いでしょう?

PSという暖房メーカーがありまして
雪が積もった季節に安比の工場を見学に行ったことがあります。
自社の暖房パネルを使い
冬の岩手県なのに35℃の温水で工場を暖房していることを
自慢しなければなりませんが、山の中まで見学者は車で来ます。
このままでは誰も暖かいなんて言いません!
ところが、
その工場が見学者にとっている対応が見事なんですよ!

工場に着くとまずスキーを履かされます。
そして工場の周りのある散策路をスノートレッキングするのです。
名目は工場敷地内の案内ですので問題ありませんし、
長時間車に詰め込まれていましたので外の空気がおいしいのなんの!
30分ほど外を歩くと体は軽く汗ばむほどです。

やや息の上がった我々を見定めた案内役の方は
ようやく工場内に入れてくださるのですが
工場に入ると全員声を揃えて「暖かいですね〜」と言ってしまいます。
室温は18℃程度だったと思います。
私はこの見事なプレゼンテーションにただただ感服するのでした。

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追記:
なかなか暖房の話に行かないのはいつものこと
3時間しゃべるネタを整理しないといけないので・・・
posted by TOY-order at 14:53| Comment(0) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月08日

暑い暖房は不快である A

家族全員が快適な家をつくるのは意外に難しいです。

例えばね、
奥さんが台所で食事の支度をしているとき
リビングで新聞を読んでる旦那さんがいるとしましょう。

立ち仕事で動いている人は熱を発していますので
それほど室温が高くなくても寒くありません。
それに対して椅子に座ってじっとしている人は
ほとんど熱を出しませんので
やや低い室温ですとだんだん物足りなくなってきます。

そんな時
全館暖房の設定温度を高くするのはナンセンスです。
この設定温度はめったなことでは下りませんし、
人の感覚は徐々に麻痺していきますので
さらに高い設定温度となるのも時間の問題です(笑)
東北で最も暖かい「いわき」でも
40坪程度の家の断熱計算をすると
1℃の温度設定の差で暖房エネルギー消費量が
灯油換算で100リットル以上増えることがわかっています。
さて、省エネと快適性を両立するためにはどうすればいいでしょう?

答えは
「小さな電気ストーブを1台ご主人様の足もとに置く」
これでほぼ解決です。
小さな電気ストーブで建物の中に温度むらをつくるのです。

人が感じる温度を「体感温度」と言います。
この温度は温度計の温度とはちょっと違い、
その人の着衣料や運動量(代謝量)などでも違ってきます。

先程の質問のもう一つの答えは
「一枚多く着込む♪」これも有効な解決策です。
暖房を我慢して省エネを目指すような生活は快適ではありませんが、
5月の爽やかさを目標にして暮らすことは可能だと思います。

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追記:
高断熱と全館暖房で「暖かさ」を得ることが「豊かさ」なら簡単です。
でも、
省エネで心地良い家を目指すと設計は突然難しくなります。
それを楽しんでしまうから仕事が遅いんですよね・・・
posted by TOY-order at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

暑い暖房は不快である @

2月に素人さんが対象のしゃべりの仕事を入れてしまったので
それに向けて原稿の準備を始めます。
書いているうちに話が逸れていくと思うけど
暫定的に「暖房を選ぶ」というタイトルで始めます。


1年の中で暖房や冷房が無くても心地よく過ごせる時期は
夏の少し前と、残暑が去った頃です。
暑くも寒くもない「ちょうどいい」気温です。
もちろん朝方は少し冷え込んだりしますが
暖房が無いと困るほどではありません。
日中は汗ばむ日もありますが、
冷房を使ったら誰かに白い目で見られてしまいそうです。
とまぁ「ちょうどいい」気温ではありますが
かなりの温度の振れ幅の中で生活していることがわかります。

冬もこの温度の幅で生活できれば確実に省エネになるのですが
ちょっと厳しいですね。
心地いい時期とは、家の中と外との温度差が少ないですので
少々寒い温度でも建物の出入り時のストレスはほとんどありません。
しかし、
寒い外から家に入ったときに「ちょっと冷え込んだ状況」では
かなり不快です。

冬の室温は中間期より振れ幅を小さくする必要がありそうですね。

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追記:
今回は暖房の話に入るまでの寄り道のような話を
サラッと書いてみようと考えています。
お楽しみに!!
posted by TOY-order at 01:33| Comment(2) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月23日

[3.9]プロジェクト 最終話

今回も寒い福島市で書いた原稿です。
暖房の話を実感こめて書くにはいい環境でした(笑)

前回まで、いわきの地域特性を設計に生かす手法と
それを発揮させる性能について書きました。


今回は「暖房のこと」について書きます。

心地よい家とは、
当たり前のことが当たり前に満たされた家のことだと思います。
 [□ 冬寒くない家]
これなんて当たり前の家の大前提ですよね?
さらに
 [□ 暑くない暖房のある家]
 [□ 臭いがしない暖房機のある家]
 [□ 空気が汚れない暖房機のある家]
こんなことも当たり前だと思いませんか?

もう少し心地よさを追求すると
 [□ 足元を冷たい空気が動かない家]
 [□ 廊下やトイレが寒くない家]
この辺りまで満たされないと心地いい家になりませんよね?

これらを満足させる暖房は意外と少ないです。
おまけに大きすぎる暖房機は快適になりませんし、
小さいのはさらに問題です(笑)
自信を持って暖房の計画をするために
私たちは断熱性能を計算します。

心地よい家には建物に合った暖房が必要です。
 [□ 暖房設備が標準仕様で付いている家]
省エネで快適な家は暖房について真面目に考えています。
もちろん私たちも真面目に考えています。

おしまい
(7つのチェック項目で全部問題ない方は幸せな家にお住まいです)

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追記:
快適な暖房設備については
吉田敏彦建築設計室のブログにありますので
参考にしてみてください。
posted by TOY-order at 11:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[3.9]プロジェクト 第4話

福島出張でした。
打ち合わせまで少しだけ時間がありましたので
こらっせ福島のかなり寒いホールで今回の文章を書きました。

前回まで、いわきだからできる家づくりと
その断熱性能について書きました。


今回は「省エネと快適性の両立」について書きます。

省エネを目指すとき忘れてはいけないポイントが断熱です。
「熱を断つ」と書きますが熱の伝達を遅らせる建材ですので
「保温」や「保熱」と表記すべき建材かもしれませんね。
(この辺りが断熱材が誤解を生む根本的な原因かも・・・)

建物を断熱材で隙間なく包み込むと
建物の隙間はほとんどなくなります。
隙間風がない建物では計画的に換気をすることができます。
隙間風で無計画にする換気のほうが気持ちよさそうに思えますが
せっかくの断熱性能が発揮できないだけでなく
暖房機の能力も計画できません。
断熱と隙間のない家はセットで考えなければなりません。

あれ?
断熱して隙間を無くしたのに換気をしたら
家の中の熱がどんどん逃げてしまいますよ?

そうなんです。
家の熱は換気や窓から常に逃げています。
断熱材からも逃げます。
逃げた分の熱を補っていかないと快適な家にはなりません。
これが「暖房」です。

暖房は大きすぎても快適になりません。
ちょうどいい大きさで計画するのはかなり難しいのですが、
そのことはあまり知られていません。

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追記:
福島は雪でした。

fu6153.jpg

車にコートを置いたまま打ち合わせに行ったのですが、
夜、駐車場まで戻るまでに遭難しそうになりました。
福島をなめていました・・・(激寒)

いわきに着くときれいな月です。とにかくいい所ですよ♪
posted by TOY-order at 10:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月21日

[3.9]プロジェクト 第3話

いわきの気候に合った省エネで快適な家の目標値を
独自に決めたところまで書きました。


今回は、断熱基準について少し書いて見ましょう。

ここに詳しくありますので時間がある方は是非どうぞ!

断熱基準は、昭和55年に初めて定められ、
平成4年に一度改正されて、
さらに平成11年に現在の基準に改正されています。
しかし、
平成11年の基準には強制力が無く、施行後8年経過しますが
まだまだ一般的な基準となっていません。

しかも、なかなか普及しないことを問題視したようで
数年前には緩和規定まで作ってしまいました。
国のやることは「謎」だらけです。

さて、
この基準で家を建てると
断熱性能のおかげで全館暖房が可能となります。
しかし暖房エネルギーの計算をするとびっくりです。
それまでの生活している部屋のみを暖房する「局所暖房」と比べて
大幅にエネルギーを消費してしまうのです。
この基準で全ての家を建て替えると
二酸化炭素の排出量が大幅に増加するのですから
省エネを歌う基準の大きな矛盾点です。

平成11年にできた「次世代省エネ基準」は
室内を快適にすることはできますが、
全室暖房とすると省エネにならない基準なのです。

私たちのグループは、この基準を勝手に見直すことに決めました。

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追記:
快適と省エネの両立が目標ですが、
この「快適」という奴もかなり曲者です。
次回、そのあたりを書いてみます。
(yuさん、パネルの原稿として使えるでしょうか?)
posted by TOY-order at 11:47| Comment(0) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[3.9]プロジェクト 第2話

地域に合った家づくりを目指すグループを立ち上げ
家の性能を燃費で表現するところまで話が進みました。
さて今回は、その続きです。


私たちはまず建物の断熱性能を計算しました。
いわき市は最も厳しい断熱基準の地域区分で「4地域」になります。
Q値は[2.7以下]が基準値ですが
メンバーのつくる家はこの値を大きく下回っています。

ちなみに私が設計した「川沿いの家」は[2.07]で、
土間のある家」が[1.91]となっています。

それぞれの暖房灯油消費量から燃費を計算すると
「川沿いの家」 ・・・ 3.04リットル/u
「土間のある家」・・・ 3.09リットル/u と、なります。

それから、それぞれの家の断熱性能を悪くして計算し、
断熱基準ギリギリの場合の燃費を計算してみると、
「川沿いの家」 ・・・ 5.84リットル/u
「土間のある家」・・・ 6.62リットル/u と、なりました。
約半分のエネルギーで全館暖房できていることになります。

さすがにいきなり半分では敷居が高すぎるとの声もあり、
よし、それじゃあ決定!
「次世代型いわきの家」は、燃費4リットル以下の家とする!

特別難しい議論も無く
根拠らしい根拠も無いまま、
なんとなくこんなことが決まってしまいました。

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追記:
じゃあ何故[3.9]プロジェクトかと言いますと、
森林関係者の間では[3.9]が特別な数字だというのです。
一部[4.0]にするかでもめていましたが、
大多数はどちらでも良く、最終的に[3.9]に落ち着きました。
だたし、この数字は将来小さくなる可能性があります(野望です)
posted by TOY-order at 09:30| Comment(2) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[3.9]プロジェクト始動♪

家の断熱性能を良くすると快適になりますが
いまある断熱基準ギリギリの性能では
全館暖房したとき省エネにならないことが分かっています。
(変な基準でしょ?)

省エネと快適を両立させるためには、
さらに断熱性能を確保するのも手ですが、
地域の気象条件にあわせた設計で解決する場合もあります。

そこで、
私の地元「いわき」の気候に合わせた家づくりを目指す
グループを作りました。

まず最初に集まりの名前を決めます。

断熱性能を示す「Q値」はちょっと分かりにくい単位です。
建物から逃げる熱の量を示していますが、
太陽の向きを無視していますので、
日照条件がいい地域ですとQ値が悪い建物の方が
省エネになったりします。

そこで私たちは建物の燃費を表示することにしました。

自動車の燃費と一緒です。
この家の暖房に必要なエネルギーは「1uあたり○○リットル」と
表示すれば分かりやすいのではないかと考えたのです。

さて問題は燃費の目標値はいくつにしようか?
早速暗礁に乗り上げそうです(笑)

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追記:
本当にこんなところから始まった集まりなんですよ♪
地域のブランドとして一般化することと
県から運営資金の補助金をいただくことが当面の目標です(腹黒)
posted by TOY-order at 08:19| Comment(0) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月07日

電気の先払いシステム?

私は自他共に認める「断熱オタク」ですので、
建物の暖房についてもマニアックに悩んでいます。

灯油焚きの温水暖房が当座の着陸地点だと信じているのですが、
ここ数年の灯油価格急騰でお客様からは疑問の声も・・・
そんなわけで、
「オール電化暖房セミナー」に行ってきました♪

なんとも魅力的な言葉で聴衆を誘惑します。
「暖房シーズンがずっと初夏の爽やかさ!」って
数年前に年間を通して温度測定したときに
私が発見したことだと思っていました(←ォィ!)
いや本当に、低温で暖房したときの室温の変化が
5月の室温とほぼ同じだったんですよ〜!パクられた!(←ォィ!)
続きを読む?
posted by TOY-order at 01:50| Comment(2) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月06日

オール電化

以前「深夜電力による蓄熱暖房機ってどう?」という文章を書きました。
一言で言えば夜間電力の批判なんですが、
いよいよそんなことを言っていられないほど
世間はオール電化に向かっています。
なのに私は夜間電力の料金メニューすら知らないで
オール電化を毛嫌いしています。
これではまずいと思い講習会に行くことを決めました。
(勿論ひねくれた聞き方をしてきます)

いやイカンイカン、
尊敬する内田先生の「良導体」という言葉を思い出しました。
「良導体」というのは、その波動を次のひとへできるだけ正確に「手渡す」ように受信する人のことである。
伝達するためには、あいだにはさまった自分自身の器の小ささや導体としての通りの悪さによって受けとったものを縮減したり、情報を「汚したり」しないように、とにかく透明感のある状態を維持することが必要である。
内田樹の研究室 奥州三昧ツァーより


また先生はよくレヴィ=ストロースの、
私たちが欲するものは、それを他人に与えることによってしか手に入れることができない。
という言葉を引用します。私のお気に入りのフレーズです。

家づくりの話をブログに書いたり人に説明したりするほど、
私の理解度は深まります。
誰かに説明することを前提に偉い先生の講演を聞くようになってから
姿勢がまったく違ってきました。
なるほど、先生このことだったのですね!

そんなわけで、明日は「良導体」を保った聞き方を目指してきます。

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追記:
貧乏設計事務所ですので、
腹黒く知り合いの設備工事屋社長に「明日行く?」と尋ねたところ、
「若いスタッフが行くので、どうぞその車に乗っていってください」
との返事をいただきました。社長は行かないのかよ〜〜〜
今頃若いスタッフ君は何を話していいか緊張していることでしょう・・・
私もどんな話をすればいいのか・・・困っています。
私の浅知恵はいつもこんな風に予期せぬ方向に向かいます。
姿勢が悪すぎます・・・

刮目して講習会の報告を待て!
posted by TOY-order at 02:34| Comment(2) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月12日

冬の風物詩

今から8年前に出来た断熱基準の資料をめくっていたら
先進国の住宅用エネルギー消費の比較という表を発見した。
まぁ20年近く前のものだから、
あまり参考にならないかもしれないけど
こちらをどうぞ!

ファンヒーターなどと称されて販売されている開放型暖房器具から
発生する水蒸気による窓の結露は、
日本の住宅における「冬の風物詩」みたいなものであるが、
本当は貧しさの象徴として理解しなければなるまい。

財団法人 住宅・建築 省エネルギー機構発行
住宅の次世代省エネルギー基準と指針 p40より


かなり古い資料ですが、面白かったので記事にしました。
20年前、つつましい生活をしていたときのエネルギー消費量で
「全室暖房できないか?」が、最近の私の目標です。
いくら快適でも、省エネじゃなければ問題だと思いますからね。

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追記:
最近は「いわき」でも、
ペアガラスや断熱サッシが標準仕様になりつつありますので、
窓の結露はかなり減っているように感じますが、
室内の水蒸気は温度の低い部分で結露します。
見えない部分で結露しているかも知れませんよ!
posted by TOY-order at 08:08| Comment(6) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月19日

家の性能について考える。

地元の家づくりの仲間がHPをつくっていて
そのお手伝いで【家の性能】について文章を書かなければなりません。
いや、いつもの調子でサラサラって書いちゃえばいいんでしょうけど、
どこかで見たことがあるような文章も何だな・・・なんて考え出しています。
さぁて困った。大体【家】って何よ?
続きを読む?
posted by TOY-order at 02:05| Comment(4) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月18日

HMの断熱性能比較

先月『しゃべりの仕事』でハウスメーカーの比較をしましたので
そのことを書きます。
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posted by TOY-order at 09:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ウンチク-@初心者向け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
断熱だけではありません。 ちゃんとデザインもするんですよ! 豊田設計事務所のHPはこちら