2008年07月15日

確認申請

「湯本の家」の実施設計がまもなく終了でします。
家具詳細・電気設備・外構詳細などが残っているのですが、
工事予算がオーバーしたとき
最初に減額工事の対象になる部分ばかりです。

どこまで描くべきか・・・

そんなことを悩みつつ、
昨夜は遅くまで建築確認申請書を作成しました。
姉歯事件のおかげで、申請が面倒になっていますので
かなり慎重に書類を用意するようになったのですが、
それでも小さな記入ミスがチラホラ・・・(赤面)

それでも何とか受け取っていただくことが出来ました。

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追記:
これから改正建築基準法の講習会に行ってきます。
構造計算書偽装事件に端を発した改正です。
あのおっさんがやらかしたことの尻ぬぐいは
業界全体で少しずつ負担する形で続いているのでした。
posted by TOY-order at 11:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 設計レポ_湯本の家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月14日

断熱計算

「湯本の家」の実施設計がもうすぐ完了です。
断熱計算は基本設計時に行ってありましたが
暖房の設計をするために実施設計に合わせて再計算しました。

窓の大きさや建物の高さなどが微妙に違っていますので
毎回このタイミングで計算値を修正しています。
凸凹が多い建物の計算はちょっと手間ですが、
自信を持ってギリギリの暖房能力を計画するためには
避けて通るわけにはいきません。

さて、その結果ですが、
年間暖房エネルギー消費量:430リットル(灯油)
1u当たりの年間灯油消費量は3.2リットルですので
そこそこ省エネだと言えます。

次世代省エネ基準ギリギリの家を「いわき」で計画した場合
年間暖房エネルギーは10g/u以上ですので
かなり省エネだと言えます。
それでも年間400リットルの灯油を消費しますので
省エネかと問われたときに自信満々で「ハイ!」とは言えない

しかも、灯油代は今年の冬には150円程度になる予感!
5年前の3倍の価格です。

そんなわけで、
さらに省エネとする方法を検討してみました。

@ 太陽熱を取り込む
カラスの熱取得を考慮に入れたソフトを使っていますので
日射取得による省エネは期待できません。

A 開口部の断熱性能改善
主要な窓には断熱ブラインドを設置する計算ですので
こちらもこれ以上設置することは困難です。
窓の性能を上げるのも価格的に無理・・・

B 断熱性能の強化
これ以上壁の断熱を厚くすることも無理・・・

C 「換気」回数を調整する
これが驚くほど「効果あり」です。
例えば換気回数を0.5回/時のところ0.3回/時にして
計算すると、暖房エネルギー消費量は100リットル減ります。
熱交換型の換気扇を使えばもう少し減りますが、
予算の都合で使えない・・・
こうなったら、お客さんの耳もとで
「この換気扇を半分止めると年間一万五千暖房費が浮きますよ」
なんてささやく作戦で行くしかない?

D 暖房以外のエネルギー消費量を減らす。
それでも灯油消費量は3分の1になりません。
ちなみに灯油代の半分は給湯用ですので、
最近は太陽熱温水器を紹介するようにしています。
これがかなり省エネになります。
単純な設備ですので安価で長寿命!
日照時間の長い地域でしたら短期間で回収できる投資です。

アンチオール電化派の私は、
こんな面倒なことを考えているのです。

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追記:
玄関や窓の開閉もありますので
換気扇だけで換気する法律に違和感を感じるんですよねぇ〜
そんなわけで、法律に沿ってきちんと設置していますが、
運転方法についてはお客様に任せています。
(さらっとカミングアウト♪)
posted by TOY-order at 22:16| Comment(2) | TrackBack(0) | 設計レポ_湯本の家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月13日

早速しゃべりの仕事です♪

「常陸の家」は超長期住宅補助が決まり浮かれていたら
新住協さんのセミナーで講師をすることになりました。
急いで資料を作らなければなりません。

国土交通省に出した提案書には
「新住協さんの技術協力・鎌田先生の監修」と書きましたので
断る理由はありませんよ!

詳細はこちら↓
常陸太田セミナー.pdf

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追記:
新住協さんの準備の良さに脱帽!!
いやいや、
補助が通らなかった場合もこの仕事は決まっていたようです・・・
人前で話をするのは割と平気なのですが
鎌田先生の前で喋るのはもの凄く苦手です。
だって、
ネタの大半が先生(断熱の神様)の受け売りなんですもの・・・

私は「情報の発信者」ではなく「情報の伝道者」です(←居直った)

普段なら遠くにいる神様のありがたい言葉となる私の話ですが
目の前に神様がいたのでは、全く価値が無くなります(涙)
posted by TOY-order at 22:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 設計レポ_常陸の家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月12日

基本設計図書作成中

昨日「常陸の家」の事前調査をしたことを
今日の設計打ち合わせでお客様に説明しました。

2週間毎に打ち合わせを重ねてきましたので
建物の概要はかなり固まってきました。

既存建物移築部分は平屋ですし新築部分2階建て
地震時の動きは明らかに別でしょうし、
建物の寿命も違ってくるはずです。
「超長期的思考」で計画するなら2つの建物は
構造的に縁を切っておくべきです。

そんな理由から、建物は渡り廊下で繋ぎます。
建物にクビレが出来ましたので、そこに小さな庭を計画したり
高さの違う窓を設け、それぞれ違った庭に見えたり・・・
いかんいかん
ついつい妄想してしまった!

全体を計画するとき細部のイメージって大切なんですが
半分は忘れます。
忘れるくらいだからその程度の内容だと思って諦めます(笑)

お客様は部屋の広さについて心配している様子でしたので
「ちょうどいい狭さ」「ちょうどいい低さ」「ちょうどいい暗さ」の
話をしました。

建物を計画していると数値化できる部分は
数値が大きいほど良い建物であるという不思議な価値観に
全体が包まれることがあります。
この条件で打ち合わせをするとお客様を喜ばせるのは簡単です。
部屋を少し広くし、天井を数cm高くし、照明を多めに付ける?
どうです?
私はそれが良い設計だとは思えませんので、
数値化出来ない「心地良さ」という物差しを全員に渡します。

とたんに設計の打ち合わせは、
間取りの話から暮らし方の話へ向かい始めます。
こちらも頭フル回転で緊張の連続ですが、
話していて楽しい打ち合わせは好きですね。

暖房計画で灯油の話が出たときは言葉がありませんでしたが、
断熱計画・給湯計画・雨水利用計画・井戸水の活用など、
建物全体の燃費で検討しましょうと言って逃げました。

窓の大きさなどの話も出ましたので
そろそろ本格的な断熱計画をするタイミングですね。

hitパース1.jpg
現時点ではこんな外観。まだまだ検討の余地あり!

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追記:
その前に農地転用!お堅い書類は苦手です・・・
posted by TOY-order at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 設計レポ_常陸の家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

これまでの経緯説明C

「常陸の家」は北側にある別敷地に建てることとなりました。

通常の新築であれば、
今の家に住んでいて建物完成後に引っ越せば良いところ
今の家を動かしますので、
まず今の家を空っぽにして、工事完了後それを戻すことになります。
せめて仮住まいをしなくて済むよう、
工事の手順は次のように計画しました。

@ 新築建物の新規建設部分を先行して完成させる
A そちらに引っ越し、小さく仮住まい
B 既存建物解体、移築部分を建設
C 建物完成、完了検査、建物全体使用開始!


建築の窓口担当者も状況を理解して下さり
@の時点で完成した部分の検査を行えば住んでも良いですよ
と、かなり良心的な見解をいただくことが出来きました

が、

「国土交通省の補助を受ける」ことを話すと態度は一変!
工事中住宅の一部についての仮使用の項目は建築基準法に無い
情報公開が原則となると、さっきの手順を認めることは出来ない
つまり、
法的に根拠は無いけど、状況により柔軟に対応しているが、
国が絡むのであれば厳格に対応せざる得ないとのこと・・・

悪いことするつもりは全くないのに、
完了検査前に数ヶ月使わせていただくだけなのに、
200年住める家をつくる話をしているお役人が
数ヶ月のことでイチャモン付けるとは思えないけどねぇ(笑)

県の担当者が通常行っている柔軟な対応の方が
理にかなっていると思いませんか?
それなら今の法律に問題があるはずなんですよ。
おそらくこれからも放置され続け、
誰かが小さな声で「ソレデイイヨ」と言い続けるのでしょう。

建築基準法律の運用は地方によって差があって当然ですので
この「コッソリルール」は嫌いではありません。

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追記:
そうそう工事の手順ですが、
お客様は既存建物の築30年部分に仮住まいします。
こちらはパタパタの寒い家ですので、ちょっと残念そう・・・

長々と書きましたが、今ここまで進んでいます。
10月には着工しますので、ちょっと焦ってきました。
毎回スタートが遅いのよ・・・反省中
posted by TOY-order at 00:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 設計レポ_常陸の家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月11日

これまでの経緯説明B

「常陸の家」の敷地の東側は法面になっていて欅の林があります。
敷地の北側には畑があり、こちらもお客様の土地です。
この畑の東側がチョット問題でした。
東側の法面がかなり傷んでいて崩壊の危機!
法下にある農道を監理する自治体窓口に相談すると
改修の予算はない
農道を払い下げるから自費で補修して欲しいとの回答
そんなわけで、
北側畑の法面には立派なコンクリート擁壁が作られるのでした。
(当然かなりの出費です)

hit6687.jpg

さて、擁壁が完成した敷地北側の畑ですが、
欅の林から程よく離れていて日当たり良好!
東側には竹林があり、こちらも天然のクーラーが機能しています。
地盤調査を行いましたが家づくりに問題なし!

「新しい家はこちらに建てようょ♪」誰だってそう考えます。

つまり、60年前の建物を別敷地に動す工事です。
これは建築基準法では新築となり、現在の法律が適用されますから
築60年の新築物件という摩訶不思議な現象です♪

それだけではありません。
市街化区域外の農地ですので、
農地転用、開発許可、そうそう崖地条例、
それに伴い、敷地の測量・分筆、水利組合の同意等々
一件の家を建てるだけなのに・・・

つづく

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追記:
まず条件を整理するため、行政にて事前相談してきました。
次回はその内容を紹介します。ちょっと危険な内容かも・・・
posted by TOY-order at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 設計レポ_常陸の家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

これまでの経緯説明A

「常陸の家」は古い農家の家です。
広い敷地には、倉庫、納屋、井戸、思い出いっぱいの庭木等々
住宅地には無いアイテムがたっぷり揃っています。

敷地の東側は法面になっていて、
欅(ケヤキ)の巨木が数本枝を広げて立っています。
すばらしい樹形で惚れ惚れしていると
「朝日が差さない」と不満もあるようです。
東側の法面を下っていくと広い水田が広がっています。
さらに先には川が流れていて、遠くの山も見えます。
夏には水田を越えた涼しい風がこの法面を吹き上げてきます。
そう、欅の林を抜けて来る天然のクーラーです。
農家の立地条件はなんて羨ましいんだ。

hit6575.jpg
(こんど欅の写真を撮影するよ)

「羨ましい」の語源は「裏山しい」あたりにあると思いません?
これは使える!!メモメモ!!

つづく

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追記:
敷地の周囲に段差があると色々不都合も生じます。
次回はそれについてちょっと書いてみます。
posted by TOY-order at 22:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 設計レポ_常陸の家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

本格始動ですので、これまでの経緯説明@

「常陸の家」の計画を紹介しましょう。

お客様が現在住んでいる家は、築60年の平屋の和風住宅です。
この家は今から30年程前に増築しているのですが、
デザインは古い建物に対してなんの配慮もなく
いかにも「ちゃっちゃっと付け足しました」というもの
接合部分の雨対策も不十分で雨漏りもあります。
何より増築が完了したときから
家族に気に入られていないという残念な運命を背負っています。

当然この建物の状況は、新しいはずの増築部分の劣化が激しく
とても再利用できるような状況ではありません。
それに対して古い部分へのお客様家族の愛着はかなりのもので
「使える部分は利用して欲しい」とまで言っています。

いろいろな業者に相談したそうですが、
そんな手間のかかる仕事を引き受ける会社に出会うことはなく
新しく建て替えるしかないと思っていたそうです。
私は「改修好き」の変わり者でして、
建物を見たときからどうやって直すかを考えていましたから、
最初の打ち合わせで「このまま直しましょう」と提案しました。

hit6568.jpg

しかし、
かなり老朽化しいるのも事実
改修するからには、耐震性・快適性の向上は絶対条件です。
さてどうしようかな・・・

つづく

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追記:
情報公開が義務の補助を受けますので
慌てて整理しています。
おまけ
posted by TOY-order at 21:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 設計レポ_常陸の家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月10日

現地調査

「小名浜の家」の現地調査をしてきました。

ona6737.jpg

束石がコンクリートブロックなのは、
「そんな時代だったのよ〜」とか言って有耶無耶に!
(もちろんちゃんと直しますのでご安心下さい)

ona6740.jpg

天井に断熱材が無いのも御愛嬌!
(こちらも責任を持って改修いたします)

床下、天井裏ともにカラッと乾いた印象です。
きちんと直せばまだまだ使えますね。

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追記:
30年前の家ですが、断熱材が全く入っていないとは・・・
NEDOの補助申請では
既存建物にも断熱材が入ってるだろうと計算したので
実際の省エネ化率は申請値より良くなるかも知れませんね。
posted by TOY-order at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 設計レポ_小名浜の家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月09日

チョット冷静になってきた。

「常陸の家」に超長期住宅の補助金が付くことになったことを
お世話になった方々に報告し、一息ついたら業界紙の取材の電話
まだ設計もしていない建物の話を大袈裟にするわけにもいかず
やんわりと話を切り上げました。
ごめんなさいね、
大風呂敷を広げると自分の首を絞めることになるからねぇ♪

そしてメールをチェックすると、早速来ました。
国土交通省からの問い合わせです。
「先日採択された提案書に記入された内容は
本当に全て実施するのでしょうね?」
超意訳ですが、そんなことが書かれています。
(クソッ!図面を描く時間がない!)

もちろん、出来ないことは提案していませんから
「問題ないですよ♪」なのですが、
一つだけ気になる点があり書き加えておきました。

今回の建物は簡単に言えば断熱改修なのですが、
敷地の北側にある土地に移築しますので
法的には「新築」の扱いとなります。
今回の補助金は200年の耐久性を持たせることが条件ですので
性能評価を受けることが義務付けられています。
おまけに
【構造躯体の耐久性】は劣化対策等級3相当以上とあります。

古い建物ですので4寸以上の柱が使われていますので
ほぼ問題なしなのですが、一部に基準値である12cmに
若干足りないモノが数本混じっています。
さて困りました。
「長期間大切に使われてきた材料を出来る限り活用する」
という改修のコンセプトを掲げておりますので
これらの柱も是非再利用したい部分であります。
和室の書院の柱などですので、
この建物を建てた先人は、どうしても細くしたかったのでしょう。
キレイな床の間ですので何か理由は在るはずです。
(それを読み解く力がないのが悔しい)
でも、
耐久性の等級を優先しなければならないのでしたら
移築時に柱を基準に合わせて入れ替えなければなりません。
そこだけピカピカの柱になってしまいます。

補助金の担当者にその旨をメールで伝えましたが、
どのような対応になるのでしょう。

これって、超長期住宅の趣旨の解釈の仕方だと思います。
劣化の等級を強引に満たした建物より、
深い思い入れのある家の方が長寿命となる可能性を持つと
判断できれば「数mm」条件を満たさない程度で
劣化対策等級が一つダウンしても問題ないはずなのです。

と、だいぶ自分に都合のいいことを書いてみましたが、
きっとボクだけ特別扱いにはならないでしょうね。

担当者も困ってると思いますよ
「60年前の建物を新築で申請する」なんて提案は
全く想定してなかったでしょうから!

「ピカピカ柱反対」コメント募集してます。
応援よろしく!

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追記:
行政に事前相談に行ったら、
現在の基準に適合することが出来るのかと念を押されました。
こちらもかなり高いハードルとなりそうです。
posted by TOY-order at 05:15| Comment(3) | TrackBack(0) | 設計レポ_常陸の家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
断熱だけではありません。 ちゃんとデザインもするんですよ! 豊田設計事務所のHPはこちら